校長あいさつ  第36代校長 河田 敦之
 広島県立広島国泰寺高等学校は,創立以来二世紀にわたる歴史と伝統を持ち,県内で最も古い歴史を誇る公立高校です。前身の旧制広島第一中学校は「質実剛健」,「礼節気品」,「自治協同」を校訓に,文武両道の剛毅な校風の進学校として全国に知られていました。先輩たちが培ってきた崇高な校風と伝統精神は,時代を超えて厳然と文化遺伝子として受け継がれています。

 本校の前身は,明治7年(1874年)に開学した官立広島外国語学校です。その後県立移管され,明治10年(1877年)に広島県で最初の旧制中学校である広島県中学校として新たな歴史を踏み出し,以後,広島県立広島中学校,広島県立広島第一中学校,戦後は広島県立鯉城高等学校などと名称の変遷を経ながら歴史を刻み,昭和43年から現在の校名となりました。

 卒業生の中からは,農林・大蔵大臣の早速整爾氏,文部・商工大臣の川崎卓吉氏,内務大臣の末次信正氏,大蔵・法務大臣の賀屋興宣氏,文部・厚生大臣・衆議院議長の灘尾弘吉氏,自治大臣の永山忠則氏,労働大臣の大久保武雄氏など歴史を動かすリーダーが陸続と輩出され,また,文学者の鈴木三重吉氏,囲碁家の瀬越憲作氏,アムステルダムオリンピック三段跳金メダリストの織田幹雄氏,ディザィナーの三宅一生氏など,各界各層にわたって人材輩出の伝統は現在も滔々と受け継がれています。

 近年本校は,「旧制広島一中以来の人間教育の伝統を受け継ぎ,社会の至宝となるべき有為の人材を育成する。」をミッションとして,人間形成における不易の理念である「質実剛健」,「礼節気品」,「自治協同」を校訓に,文武両道の校風のもと,名門校復活の学校改革に積極的に取り組んでいます。その成果は,国公立大学の合格実績や部活動の活動実績の顕著な伸びとして現れています。

 また,本校では,平成14年度に文部科学省から第1期3年間のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業の指定を受け,平成17年度からの第2期5年間を経て,平成22年度には,新たに第3期5年間の指定を受けました。これまで2期7年間をかけて開発してきた先進的な理数教育プログラムを生かし,さらに,創造性,独創性を有した,国際的視野に立った理数系人材育成を図って参ります。また,コアSSH事業指定校として,これまで培ってきた研究手法を広く県内外に普及させることにより,広島県の理数教育発展のリーディングスクールとしての使命を果たしていきたいと考えています。

 本校は,これまでの輝かしい歴史と伝統を礎に,新しい時代を担う人材の育成をめざし,教職員一同,全力で取り組んでいく所存でございます。